近頃、「預貯金だけでなく、投資も必要」といった言葉を目にする・耳にする機会が増えてきました。ではなぜ投資が必要で、どういった良いことがあるのでしょうか。ここではそんな「投資の意義」について確認しましょう。
資産価値の維持
投資には、インフレに備えられるというメリットがあります。
預貯金には「長期的に価値が漸減していく」という特徴があります。インフレが進行すると、同じ金額でも買える物の量や受けられるサービスが低下してしまいます。現預金を他の資産(株や債権、貴金属など)に換えて保有することで、資産価値を維持することが出来ます。
世界各国の中央銀行では、物価目標を設定する試みが行われており、過去の経験則から健全なインフレ率を2~3%に目標を定めています。このシナリオに沿った場合、預貯金だけで資産を保有していると、毎年資産価値が2~3%減っていってしまう事になります。投資をすることでこの目減り分を補うことが可能となります。

資産価値の成長
投資には、資産を成長させることが出来るというメリットもあります。低金利が続く今の時代は、銀行預金に預けていてもお金はほとんど増えません。
投資に回したお金は値上がりや利益の分配などを通じて、現預金よりも利益を得られる可能性が高いため、効率の良い資産形成が可能となります。
産業革命以後、飛躍的な技術進歩と貿易の拡大によって世界経済は大きく発展を遂げ、それは今も続いています。2000年代に入ってからの世界経済の成長率(2000―2019年)を見ても、平均3.8%という高い数字が出ています。世界経済は現在進行形で成長しています。資産を投資に回すことにより、この世界経済の成長の恩恵を受けて資産価値を成長させることが可能となります。

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