普段の生活で、当たり前に使っているお金。本質的にどういった物なのか考える機会は少ないのではないでしょうか。ここではお金の機能、言い換えると「どういった条件を満たした物がお金として認められるのか」ということについて確認していきましょう。
価値の保存機能
お金は価値を保存することが出来ます。
物々交換で用いられる物(肉や魚、野菜等)は腐ってしまうと価値を失ってしまいますが、お金にはそういった心配はありません。一度お金に換えて持ち続けていれば、富を蓄えることが可能になります。
交換機能
お金は交換を媒介する機能を持っています。
物々交換では「自分が提供できる物を欲していて、かつ自分が欲しいものを持っている」と同時に、「その交換量も釣り合う」相手を探すのは難しいという問題がありました。
例えば、魚とりんごを交換する場合、「魚1匹」と「りんご2個」が同じ価値だったとします。
自分が「魚1匹」を持っている場合、ちょうど「りんご2個を持っていて、かつ魚1匹がほしい」人がいないと取引は成立しません。しかし、お金と物の交換であれば、取引条件がぴったり一致する人がいなくても魚を売ってお金に換えて、そのお金でりんごを買うことが出来ます。
価値の尺度機能
お金はモノやサービスの価値を計る物差しとしての機能があります。
モノやサービスには、値段がついていることが一般的であり、その値段を元に取引が行われます。その値段を比較することによって、世間一般での価値がどの程度なのかを計る事が出来ます。
例えば、「魚1匹が200円」、「りんご1個が100円」であれば、魚1匹の価値はりんご1個の2倍の価値と直ぐに理解することが出来ます。
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