今ではとても身近な「お金」ですが、世界各国で浸透するまでには色々な歴史がありました。お金が誕生した背景や、歴史を見ていきましょう。(なお、ここで紹介する歴史は通説であり、下記とは異なる変遷をへて現代の貨幣制度が誕生したとする説も存在します。)
自給自足
元来人間は、狩猟・採集・漁業・農耕などを行い、自分たちに必要な食料・衣類・住居を自ら調達して暮らしていました。この段階ではお金という概念は存在せず、必要もありませんでした。
物々交換
その後、「海や川の近くに住み魚を多く獲る人」と「山に住み、狩猟や採集で山の幸を多く獲る人」など得意分野を持つ人同士の間で、多く持っている得意分野の物を相手に渡し、不足している物を手に入れる物々交換が行われるようになりました。
物品交換
物々交換では、「自分の欲しいものと相手が交換したいものが合わないこと」や「交換したいものが一致しても量が釣り合わないこと」がよく起こりました。「自分が提供できる物を欲していて、かつ自分が欲しいものを持っている」と同時に、「その交換量も釣り合う」相手を探すのはなかなか難しいことです。
そこで、誰もが欲しがり、交換が容易で、保管もしやすい「布・塩・貝・砂金」などを欲しい物と交換する物品交換が広まりました。
貨幣制度
物品交換では、物品自体を独自で調達できることや偽造が容易であったために適正な価値で取引をすることが出来ないケースがありました。
そこで、どんな時でも同一の価値が保証されることを目的に、現代でも使われている貨幣が誕生することになりました。
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